定年後に平屋を建てる際の注意点
定年後となる60代で、新たに平屋を建てようと思う方もいることでしょう。ですが、家は安い買い物ではありません。そこで今回は、どのような点に注意すべきなのかを解説いたします。
退職金を使う場合
退職金の額は人によりけりですが、退職金を使って新たに平屋を建てようと思うのであれば、「退職金一括払い」しても老後の生活に支障が出ない額までに設定すべきです。年金の支給も始まる時期ですが、それをあてに生活をする、ローンの返済に充てることは、老後の生活を不安定にするためおすすめできません。
退職金を使うのであれば、一括で支払ってもまだ生活に余裕があるかないか、それを踏まえた上で上限額を決めるべきです。
リバースモーゲージを使う場合
リバースモーゲージと呼ばれる、高齢者向けの住宅ローンもあります。このローンを利用して定年後に平屋を建てることもできるのですが、普通の住宅ローンとは考え方が違うため、注意が必要です。
一般的な住宅ローンでは、毎月元金と利息分を返済し、完済を目指していきます。しかしながらリバースモーゲージでは、利息だけを払い続け、申込者本人と連帯責任者(一般的には夫婦)双方が亡くなった場合、家をローン会社に渡すか、残債を子どもたちが支払うことで家が残ることになります。つまり負の遺産を定年後に作ることになるため、老後に住んでいて愛着ある家でも、相続して住んでもらえない可能性も高いのです。
定年後に平屋を建てるメリット
リバースモーゲージを使える
定年後に平屋を建てるのは一見すると無謀のようですが、リバースモーゲージを使えるという大きなメリットが生まれる年齢になります。リバースモーゲージも注意点に気を配っていれば、怖いものではありません。
上手にリバースモーゲージとつきあう
リバースモーゲージの使い方には注意をしなければならないというお話しをしましたが、これは注意をして利用すればいいだけであり、逆手にとってしまえば、利息だけ払って平屋を買うことができるため、より自分たち好みの平屋を建ててあげることが可能になります。
確かに利息を払い続け、自分たちの死後はローン会社に家を明け渡すか、子どもたちが残債を払うかしなければならないのですが、家はいらないと言うのであれば、気兼ねなく利息の支払いは賃貸住宅に住んでいる感覚で行い、退職金や貯金で、優雅な老後を送ることも可能なのです。
このリバースモーゲージというのは60歳以上を目安に提供され始めるサービスであるため、あえて定年後に平屋を建てるというのも、老後の生活に際しバリアフリー化された住宅にする、趣味が楽しみやすい場所に部屋数は少なくてもいいから建てる、といった老後のプランをより身近に考えながら平屋を建てることができるメリットがあります。
