第12位 自由度を追求した街路のような家

老後に夫婦2人だけの生活。それを「寂しい」と感じるでしょうか?しかし、見方によっては子どもたちと部屋を分け合う必要もなく、「自由」になるとも言えます。こちらの家では、外部からのプライバシーは守る一方で、屋内でのプライバシーは必要ないと考え、自由に行動できる空間となっています。

引用:SUVACO

無駄な機能は極力省かれ、潔いほどシンプル。空間の自由度が際立ちます。「リビング」「寝室」など、使う目的が決まった仕切られた部屋ではなく、住む人がそこで何をしたいかによって初めて、その空間の意味が決まります。

季節によってさまざまな表情を見せてくれる雑木林。この家は、それを8の字に囲むような回遊空間になっています。街路のように連続する空間に変化を与えるため、床仕上げ、明暗、天井高に違いを設け、床には段差をつけています。

引用:SUVACO

雑木林に囲まれた部屋のソファに座れば、まるで森の中にいる気分。足腰が弱くなって外に出かけることが難しくなっても、家に居ながらにして森林浴ができます。

引用:SUVACO

うっかり通り過ぎてしまいそうなキッチン。それもそのはず、キッチンを「料理をする部屋」として主張させるのではなく、さりげなく空間になじむようにつくられているからです。

引用:SUVACO

生活感の出やすい浴室も、浴槽を床に掘り込むことで、回遊する空間と空間をスムーズにつなげています。床に座ったままの状態で入ることができますから、年をとっても楽に入浴できます。これなら介護もしやすいですね。