平屋のデメリット

1.家族が多いと建築コストが高くなる

平屋を選択する場合、コンパクトな造りの家を希望されるケースも多いのですが、2世代以上の家族が暮らす家である程度のフロア面積を確保したいと思った場合は複数階の家よりコストが上がる可能性があります。まず、家全体に必要な土地面積が複数階の家より多く必要となる事と、基礎部分の工事も大きくなるためいわゆる「坪単価」が高くなります。また、後に改築して2階部分を建て増しする可能性がある場合などはあらかじめそれに合わせて設計しておかないと構造部分に大きく手を入れる必要があるため、改築費用が高くなります。 必ずしも「2階部分がないのでローコスト」という訳ではありませんので必要な部屋面積によっては平屋の方が高くつく事もあるという事は理解しておく必要があります。

2.防犯対策が必要

人口密集地で隣りや向かいに高層建築がある、という場合などであれば上から家を見下ろされやすくなるデメリットがあります。また、どうしても庭から侵入できる箇所が多くなるため、防犯用のガラスやフィルム、二重鍵と言った防犯対策を考える必要があります。また、家の中が丸見えになりやすいので大きな窓を作る位置を考えたり庭に目隠し用の柵や生け垣を設けるなど視線を遮る工夫が必要な事もあります。

3.家の中心の採光性が落ちる

庭に面している部屋は採光性が高くなるのですが、フロア面積が広い平屋の場合はどうしても家の中心部が窓から遠くなってしまいます。この場合天窓を設けたり中庭がある構造にしたりする事で採光についての解決はできるのですが建築コストが高くなります。

4.プライバシーの確保が難しい

家族の距離が近いのが平屋のメリットなのですが、来客が多い家の場合、個室と来客用のスペースに距離を空けるなどの工夫をしないと個室の隣のリビングに頻繁に家族への来客があって落ち着かない、というケースも考えられます。

5.生活音が響きやすい

家がフロアで区切られていないので個室とキッチンや浴室の距離が近い場合、生活音が響きやすい事もあります。生活時間帯が異なる家族がいる場合などはその点も注意が必要です。